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佐藤 治夫; 澁谷 朝紀; 舘 幸男; 太田 久仁雄*; 天野 健治*; 油井 三和
PNC TN8410 97-127, 57 Pages, 1997/08
高レベル放射性廃棄物地層処分の性能評価研究において,核種の移行遅延特性を定量的に調べモデル化することは重要な課題の1つとして挙げられている。筆者らは,結晶質岩中における核種の遅延の程度を定量化するため,割れ目から岩石マトリックス方向への核種の拡散,岩石への核種の収着および間隙特性の変化について調べている。本研究では,釜石原位置試験場の花崗閃緑岩割れ目周辺に見られる割れ目充填鉱物部および変質部の内,地下水が接触している割れ目を対象に核種の移行遅延特性を調べた。イオン電荷をパラメーターにNa,Cs,HTO,Cl,Seについて2225の範囲で見掛けの拡散係数および実効拡散係数を取得した。透過拡散法により,割れ目充填鉱物部,変質部,花崗閃緑岩に対して取得すると共に,Cs,Sr,Se,238Uおよび239Puのバッチ法による収着実験を同岩石について行い,分配係数を取得した。酸化還元条件に鋭敏な元素の内,SeについてのみN2雰囲気のグローブボックス(O21ppm)内で行い,他の元素は大気雰囲気で行った。岩石試料と同じ場所から採取した地下水(pH8.79.5)を実験では用いた。岩石試料の間隙率および密度を水中飽和法および水銀圧入法により,また,細孔径分布や比表面積を水銀圧入法により測定した。間隙率は,割れ目充填鉱物部(5.6%)変質部(3.2%)花崗閃緑岩(2.3%)の順で小さくなり,割れ目からマトリックス方向に対して小さくなることが分かった。花崗閃緑岩および変質部の細孔径分布は10nm0.2mmの範囲にわたっており,割れ目充填鉱物部は50nm0.2mmの範囲であった。しかしながら,割れ目充填鉱物部における多くの細孔径は100nmと0.2mm付近で見られた。全てのイオン(Na+,Cs+,HTO,Cl-,SeO32-)の実効拡散係数は間隙率に依存し,割れ目充填鉱物部変質部花崗閃緑岩の順に小さくなった。細孔径分布の測定結果から間隙径がイオン径に比べて大きく,岩石表面とイオンとの静電的相互作用の効果はそれほど大きくないものと考えられることから,岩石マトリックス中のイオンの実効拡散係数を間隙率や屈曲度などの間隙構造因子および自由水中のイオンの拡散係数を用いて予測した。その結果,予測値は実測値とほぼ一致し,形状因子に基づいたモデルの適用性が確認された。また,岩石に対
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PNC TJ1635 96-001, 14 Pages, 1996/03
N-1からN-9までの9種類の試料につき以下の項目について評価を行った。1.粉末としての特性評価1.1粉末X線回折1.2熱天秤による加熱減量評価1.3X線回折ピーク半値幅の定量解析1.4比表面積測定1.5粒度分布計による評価2.顆粒の特性2.1タップ密度2.2SEM観察2.3SEM解析による顆粒寸法の分布2.4超音波破砕時間と粒径の関係2.5水銀圧入法3.圧粉体特性3.1圧力-変位曲線の測定3.2圧粉体の水銀ポロシメトリ3.3圧粉体破面のSEM観察4.焼結特性(予備試験)4.1緻密化挙動4.2破断面のSEM観察評価結果概観:全ての試験法において熱分解温度に関してはかなり強い相関関係を示すが、原料溶液濃度についてはあまりはっきりした関係は認められない。3.1節の圧力-変位曲線の測定については、評価していない試料についても系統的に評価する必要がある。3.3節の圧粉体破面のSEM観察および4節の焼結特性については予備試験の段階であり、今後詳細に検討を進める予定である。
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PNC TJ1635 95-001, 9 Pages, 1995/03
セリウム硝酸塩水溶液を種々の条件で噴霧熱分解して得られた酸化セリウム粉体を以下の測定により評価した:熱重量/示差熱分析、粉末X線回折、比表面積、タップ密度、安息角、圧密体密度、気孔径分布、粉末X線回折により粉体中に依存する結晶層は酸化セリウムのみであることが確認されたが、熱重量分析によりかなり高温(800程度)まで重量減少が続き、硝酸根が残留していることが示された。重量減少量は高温で調製された粉体ほど少ない。比表面積は調製温度が高くなるほど小さく(一次粒径が大きく)なる傾向を示した。X線回折の回折線の半値幅と比表面積には対応関係があった。タップ回数を増やして行ったときのタップ密度の変化の仕方には二つのパターンが見られた。第一のグループの粉体はタップ回数とともにタップ密度が単調に増加し、第二のグループの粉体ではある回数まで密度が増加した後一定となった。安息角の測定は粉体の流動性の目安となるが、流動性の高い粉体がタップ密度の第二グループの粉体に対応した。タップ密度の最も高かった粉体は最も流動性の低い粉体であった。高い圧密体密度が得られた粉体もタップ密度の第二グループの粉体に対応した。これらタップ密度、安息角、圧密体密度の測定値は粉体の粒径と粒子間の相互作用を反映したものと考えられるが、与えられた調製条件(原料水溶液濃度、調製温度)との間には系統的な関係は見いだせなかった。気孔径は0.02mと0.085mにピークを持つバイモーダル分布を示した。
梶谷 幹男; 大内 与志郎; 平尾 盛博; 佐藤 光弘
PNC TN8520 92-003, 399 Pages, 1992/11
プルトニウム転換施設に於ける各工程に関する工程分析、計量分析、各種測定法についてマニュアル化したものである。内容は、プルトニウム転換工程及び廃気・廃液処理工程試料中のウラン、プルトニウム、T-アルファ、T-ベータ、T-ガンマ、アメリシウム、放射能核種、遊離酸、水酸基、鉄、クロム、ニッケル、窒素、フッ素、塩素の分析操作手順及び、水分、O/M、比表面積、平均粒子径、カサ・タップ密度、不純物の測定操作手順と各種試薬の調整、査察収去試料の前処理方法等について記述した。
菊池 輝男; 岩本 多實
JAERI-M 5937, 30 Pages, 1974/12
原子炉用黒鉛材、高純度黒鉛材および一般加工用黒鉛材について、ガス透過率、空隙率および比表面積を測定し、後二者が前一者におよぼす影響を、電子顕微鏡による組織観察とあわせて調べた。黒鉛材中のガス透過率は、フィラー粒子の小さい黒鉛材中では粘性流支配であり、フィラー粒子の大きい黒鉛材中では分子流支配であることがわかった。組織観察の結果、前者の組織中の空隙を連結する細孔径は大きく、後者のそれは小さく、細孔組織とガスの流れには相関があることがわかった。ガスの透過率と空隙率との相関はみられなかった。
細井 正広*; 栗山 将; 河合 徹*
繊維学会誌, 30(3), p.184 - 188, 1974/03
エチレンの線重合過程におけるポリマー効果を明らかにするため、重合中に加えられる攪拌のポリマー形態および物性に与える影響を検討するとともに、重合結晶化機構との関連を明らかにした。攪拌速度を変えて得られたポリマーの融点、融解熱、メチル基濃度は攪拌速度の影響をうけず、単に比表面積のみが変化する。比表面積は重合速度および分子量の攪拌速度依存性と全く同様に、重合速度の増大するとともに最初減少し約200~500rpmで極小となり、それ以後再び増大する。分子量分布は攪拌速度の増大とともに、より高分子量成分をより多く含み、形態観察でも同様にフィビリル状構造がより多く認められる。さらに、このフィビリル状構造には節部が認められるが、これは分子鎖の折りたたまれたラメラ晶の部分的unfoldingで生成すると考えられ、このため比表面積が大となり、従って生成ポリマー効果の影響が表われ、反応速度および分子量が増大するのであろう。
山口 康市; 武久 正昭
JAERI-M 5524, 32 Pages, 1974/01
放射線重合ポリエチレン(タカセン)は比表面積の大きな徴粉末体で得られることが特徴であり、その粉体特性を市販粉末ポリエチレンと比較検討した。タカセンの粉体形状は重合プロセス、重合条件により異なり、媒体存在下での重合では脱溶媒の方法により8~20の微粉末体が得られる。炭化水素類に対する吸着は多分子層物理吸着であり比表面積の大きなものほど吸着量は多い。吸着熱は表面被覆率の増加と共に約6kcal/mol程度まで減少する。また非極性有材物に対しても大きな吸着能を示し、脱着性も良い。粉末成形体については見掛けの充填密変が小さく、剪断付着力は大きい。加圧焼結体の空孔はほとんどが0.1以下に分布していて市販品よりも著るしく小さい。また、タカセンは粉体では摩擦により強い帯電性を示すが固体では市版品と大きな相異は認められなかった。これは粉末の粒径と形状が粉体の帯電性に大きな役割は果しているためと考えられる。
須郷 高信; 武久 正昭; 町 末男
JAERI-M 5451, 9 Pages, 1973/11
濡壁式エチレン重合開発試験装置による放射線重合ポリエチレンの製造においてスラリーからの水と第3ブチルアルコールの除去方法が、ポリエチレンの形態および比表面積に与える影響について検討した。比表面積の大きい粉末状ポリエチレンを得るために最も重要な条件は、(1)ポリエチレンに含有されている第3ブタノールを水で置換除去してから乾燥すること、(2)脱ブタノールおよび乾燥工程を出来るだけ低温で行うことである事が明らかになった。検討した具体的方法は、(1)スラリーを85~98Cで加熱蒸留して第3ブタノールを除去した後、ポリエチレンを濾別して乾燥する。(2)スラリーを水で50倍に希釈した後、高速撹拌下で第3ブタノールを抽出し、濾別して乾燥する。(1)の方法で得られるポリエチレンの比表面積は、40~70m/g、(2)の方法の場合は60~100m/gであり、いずれも市販のポリエチレン粉末の比表面積に比べて著しく大きい値であった。
藤原 健壮; 桑田 遥*; 寺島 元基; 赤田 尚史*
no journal, ,
有機結合型トリチウムの分析手法は規制庁が管理している放射能測定法シリーズで取りまとめられているが、前処理に時間を要してしまう。これまで共同研究で前処理の短縮化について調査してきたが、前処理にはまだ1週間程度要しており、迅速化が期待される。今回は、試料の形状や重量と凍結乾燥時の恒量到達までの時間の関係を調査した。凍結乾燥の工程では、試料の表面積を上げることにより、これまで2日程度かかった工程が1日程度に短縮された。また、燃焼を効率よく進めることを目的とし、有機物の試料を示唆熱分析することにより、燃焼温度の制御に資するデータの蓄積を図った。